現在、ネットミームという言葉をメディアやSNSを中心に数多く目にし、日を追うごとに新しいネットミームが誕生していますが、日本で有名なネットミームはどういったものがあるのでしょうか?
今回は日本で有名なネットミームをまとめましたので一覧で紹介します。
ネットミームとは?
ミーム(meme)とは、”遺伝子”を意味するgeneとギリシャ語で”模倣”を意味するmimemeを組み合わせた造語で、文化現象の広まる原理を説明するためにリチャード・ドーキンスによって造られました。
またネットミーム(インターネットミーム)とは、インターネットを通じて面白い動画や画像、発言などが形を変えて模倣され広がることを指します。
もともとは英語圏においてネットで流行っている画像のネタをミームと呼んでおり、その後日本にも浸透することとなりました。
日本で有名なネットミーム一覧まとめ
それでは、日本で有名なネットミームをまとめて紹介します。
働いたら負けかなと思ってる
”働いたら負けかなと思ってる”は2004年9月に放送されたフジテレビ系の情報番組「とくダネ!」のニート特集で当時24歳ニート男性が残した名言のネットミームです。
ベッドの上で飛び跳ねる2人の女性
”ベッドの上で飛び跳ねる2人の女性”は黒ギャル2名による写真のネットミームです。
この写真は2007年頃にホテルの一室で撮影されたもので、右に写るギャルが手も脚もM字に開きひょっとこ顔を決めたインパクトのある姿が話題となり一気に拡散されました。また、この写真のコラージュやこの写真の構図を元にしたパロディ作品も多く出回っています。
チャリで来た。
”チャリで来た。”は2008年頃に撮影されたヤンキー姿でガッツポーズをする4人の小学校6年生の男子が写ったプリクラのネットミームです。画像下には水色の手書き文字で「チャリで来た。」と記されており、ヤンキーなのに自転車というギャップがウケて「日本一有名なプリクラ」として知られています。
このプリクラは、暴走族向け自動車雑誌・オートバイ雑誌『チャンプロード』を読んでGALFYというヤンキー向けファッションブランドに憧れた4人が、ヤンキー仕様の改造自転車(改チャリ)にまたがり、横浜の港南から二俣川まで一時間半ほどかけて店に向かうも高額で商品を購入することができず、その帰り道に寄ったゲームセンターで撮られたものです。2004年にサービスが開始された自己紹介ページを作成できるウェブサイト「前略プロフィール」に画面左端の男性がこの写真を載せていたところ、誰かが2ちゃんねるに無断転載したことがきっかけで爆発的に拡散され、多くのコラージュ画像やパロディ画像が作られることとなりました。
大迫半端ないって
”大迫半端ないって”は2008年12月から開催された第87回全国高校サッカー選手権大会に当時、滝川第二高校のDF兼主将として出場した中西隆裕選手が対戦相手であった鹿児島城西高校の大迫勇也選手のプレーを褒め称えたことが発端となった名言のネットミームです。
試合後のロッカールームで生まれた名台詞で、後ろ向きのボールをトラップするなど高校生とは思えない素晴らしいプレーを目の当たりにし、悔し涙を流しながらも相手を絶賛する姿が話題となり、以後SNSを中心に何かを称える表現として「〇〇半端ないって」というワードが数多くパロディされることとなりました。
乗るしかない、このビッグウェーブに
”乗るしかない、このビッグウェーブに”はマルチタレントのBUTCHさん(通称:ビッグウェーブさん)が残した名言のネットミームです。
日本初のiPhoneであるiPhone3Gの発売日のインタビューで誕生した名言で、見た目のインパクトも相まって高い人気を誇っています。
ドヤ中ニキ
”ドヤ中ニキ”は2012年5月31日に放送された、関西のローカルニュースで行われた街頭インタビューに答えた中学生の愛称です。
これは当時問題となっていたソシャゲの重課金について取り上げたニュースに対してインタビューを受けた中学生が、「ゲームっていうのは暇つぶしのためにあるのであって、その暇つぶしにお金かけているようじゃこの先心配」とドヤ顔で直球な発言したことがネット民に強烈なインパクトを残したことでネットミームとなりました。
実はこの男性も当時ゲームに課金をしており、自虐的な意味で発言したものの、その部分は放送の際にカットされていたという経緯があります。
笑ったね その心笑ってるね
”笑ったね その心笑ってるね”は西武新宿線沿線の電車内であるおばさんが言い放った名言のネットミームです。
このおばさんがどう言った経緯で怒っていたのか実際には分かりませんが、このインパクトの強いワードはSNSを中心に数多く拡散されています。
自己防衛おじさん
”自己防衛おじさん”は2016年に放送された「ウェークアップ!ぷらす」の新橋駅前の街角インタビューに登場した男性の愛称です。
「自己防衛」というインパクトの強い発言に加え、独特な語り口調や表情も相まってSNSを中心に話題を呼び多くのコラ画像や吹き替え動画が作れれています。
拳で抵抗する21歳
”拳で抵抗する21歳”は2017年9月21日にTwitter(現X)で投稿された少年と口論する21歳男性のネットミームです。
少年たちのボールを21歳男性が変なところに投げ返してしまったことが原因で起こった口論で、「ボールを取りに行け」という少年たちに対し、「もちろん俺らは抵抗するで!?」「拳で!!」と両拳を叩きつけ威嚇する姿がネット上で大人気となりました。
あぁ~!水素の音ォ〜!!
”あぁ~!水素の音ォ〜!!”は株式会社長寿乃里の商品「水から水素」を紹介する通信販売動画で鳥羽美音子さんが言ったフレーズのネットミームです。
商品紹介の中で、タイガー尾藤さんが気体でパンパンに膨らんだペットボトルの蓋を開けた際に生じた”プシュー”という音を鳥羽美音子さんが「あぁ~!水素の音ォ〜!!」と表現したことが話題となり、SNSを中心に多く拡散されました。またMAD動画(既存の動画や楽曲を編集・加工して作成した動画)や大喜利のネタとして様々なシュチュエーションで使われています。
ギコギコはしません
”ギコギコはしません”は通販番組QVCの「燕三条のパン切り包丁 ハイブリッドスライサー」の紹介中に実演していた福島豊さんが言った台詞によるネットミームです。
通販実演中に福島豊さんが「ギコギコはしません。一度刃が入ってしまったら、スゥーーッと刃が降りていってくれるんで」言ったにも関わらず、ギコギコとパンに包丁を入れている矛盾点が多くのネットユーザーにウケて、MAD動画を作られたりやネタにされています。
ドゥワァ! センナナヒャク!!
”ドゥワァ!センナナヒャク!!”は、名古屋鉄道1700系に興奮した鉄道ファンが叫んだ台詞から生まれたネットミームです。
2020年7月27日に鉄道系YouTuberの「謎」氏が、自身のサブチャンネル「謎のちゃんねるDX」へ投稿した動画「名鉄のミュージックホーンが面白い」の冒頭で写ったこの部分を『ドゥワァ!センナナヒャク!!』のタイトルで切り抜き・転載した者が現れ、突然流行り出すようになりました。
江ノ電自転車ニキ
”江ノ電自転車ニキ”は2021年8月5日、江ノ電(江ノ島電鉄)沿線に突如現れた自転車に乗った外国人男性の愛称です。
2021年8月5日23時頃、神奈川県を走る江ノ島電鉄の人気車両「300形」305編成の定期検査後の試運転が行われた際に、撮影で群がる鉄道ファンの目の前を自転車に乗り左腕を大きく上げ通過した姿が話題となりネットミームとなりました。
白って200色あんねん
”白って200色あんねん”はモデルのアンミカさんが発言したネットミームです。
2021年8月20日に放送された『人志松本の酒のツマミになる話』において「人生で物事を悪くいうことが苦手で、コップ1個でもタオル1個でも良いとこが探すのが好き」と言うアンミカさんに対し、千鳥のノブさんが「そのタオルも褒めれます?」という質問からこの名言は誕生しました。
放送当時はあまり注目されてはいませんでしたが、その半年後に突如としてYouTubeやTikTokに切り取り動画が出現しネットミーム化されました。
この”白って200色あんねん”という言葉は、実際にはアンミカさん自身が生み出したものでは無く、若い頃に受けたモデル事務所の面接官に「白って200色あるのになんで肌がくすんで見える白を選んできたの」と言われたことがベースとなっているようです。
ひき肉です
”ひき肉です”は中学生によるYouTuberグループ「ちょんまげ小僧」のメンバー・ひき肉による挨拶です。
そのテンションの高さと声の甲高さ、リズムの良さが人気を博し、ネットミームになりました。また、あのちゃん、本田翼さん、NiziUなどといった有名芸能人やプロスポーツ選手もこの挨拶をモノマネしたことで話題を呼び、X(旧Twitter)やTiktok、YouTubeなどで多種多様のMAD動画が数多く投稿されています。
バキバキ童貞(バキ童)
”バキバキ童貞(バキ童)”はタイタンに所属するお笑いコンビ「春とヒコーキ」のボケ担当ぐんぴぃの愛称です。
2019年4月に放送されたABEMA NEWSの「『性交渉経験率』『収入』に相関関係」というテーマで性行為未経験者を対象にした街頭インタビューにおいて、自身の性体験を尋ねられたぐんぴぃ(テロップでは”異性間交渉 未経験 29歳 男性”と紹介)は「あ、僕バキバキ童貞ですね。」と回答したものが報道されると、一気にSNSを中心に拡散されネットミームとなりました。
猫ミーム
”猫ミーム”は、猫を用いた動画全般を指したネットミームです。
2023年頃よりSNSでバズった猫の画像や動画を素材に、コメントやキャプションをつけて、ユニークなストーリーとして再編集した動画やチリの歌手・Christell(クリステル)さんが20年前にリリースした「Dubidubidu(ドゥビドゥビドゥ)」に合わせて踊る猫の動画など様々あります。
犬系彼女(犬系女子)
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”犬系彼女(犬系女子)”は性格や言動に犬っぽさがあって可愛いらしい女性を指す愛称で、TikTokerのっく(りくとののち)が2023年8月31日に投稿した「友達にプレゼントしたかったのに取れなくて悔しすぎた…」と題した動画が発端となりネットミームとなりました。
UFOキャッチャーで4000円使ったにもかかわらず、目当てのものを取ることができなかったののちが泣いている様子の動画は多くの人にパロディされています。
さすらいネキ
@isin_odensin ぼちも彼氏欲しいい@michan #さすらい ♬ Sasurai - Tamio Okuda
”さすらいネキ”は女子高生TikTokerおでんちゃん(永瀬碧)の愛称で、奥田民生『さすらい』にのせてゆるいダンスをする姿が有名となったネットミームです。さすらいを踊るアネキを略して”さすらいネキ”と呼ばれています。
2023年10月27日に自身のTikTokでこのダンス動画が投稿されると、ゆるいダンスやジト目、健康的な太ももなど様々な要因で人気となり爆発的に再生さることとなりました。また、様々な芸能人や多くの一般人がこのダンスを真似した動画を投稿したことでさらに拡散されることとなりました。
このダンスは中国の雲南省に住む少数民族ダイ族の伝統舞踊を踊るおじさんが元ネタとなっています。
細川たかし
【スクープ】本誌の直撃で再婚発表!細川たかし「22歳年下美女の正体&ラブラブ2ショット」熱愛写真https://t.co/jMG3yfLS4x#フライデー #スクープ #再婚 #演歌歌手
— FRIDAY (@FRIDAY_twit) January 11, 2024
”細川たかし”は演歌歌手である細川たかしさんの奇抜な上下セットアップの服装が話題となり拡散されたネットミームです。
写真週刊誌FRYDAYにおいて熱愛写真が掲載された際の写真で、細川たかしさんの表情や闊歩する姿も相まってこのシーンは多くのネット民に切り取られ、様々な状況でコラージュされています。