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レスリング敗者復活戦の仕組み・ルール解説!銅メダリストが2人?

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レスリング敗者復活戦の仕組み・ルール!銅メダリストが2人?

オリンピックのレスリング競技では敗者復活戦というルールが設けられており、試合に敗戦した選手でも銅メダル(3位)を獲得することが可能ですが、その仕組みはやや複雑で理解できない人も多いのではないかと思います。

この記事ではレスリングの敗者復活戦の仕組み・ルールについてトーナメント表を用いて詳しく解説します。

オリンピック レスリングの種目・階級一覧

まずは、オリンピックのレスリング競技で開催される種目・階級とパリ五輪に出場する日本代表選手を一覧で紹介します。

【男子フリースタイル】 日本人出場選手・パリ五輪
▼57kg級 樋口 黎(ミキハウス)
▼65kg級 清岡 幸大郎(三恵海運)
▼74kg級 高谷 大地(自衛隊)
▼86kg級 石黒 隼士(自衛隊)
▼97kg級
▼125kg級
【男子グレコローマン】 日本人出場選手・パリ五輪
▼60kg級 文田 健一郎(ミキハウス)
▼67kg級 曽我部 京太郎(ALSOK)
▼77kg級 日下 尚(三恵海運)
▼87kg級
▼97kg級
▼130kg級
【女子】 日本人出場選手・パリ五輪
▼50kg級 須崎 優衣(キッツ)
▼53kg級 藤波 朱里(日体大)
▼57kg級 桜井 つぐみ(育英大)
▼62kg級 元木 咲良(育英大)
▼68kg級 尾崎 野乃香 (慶大)
▼76kg級 鏡 優翔(東洋大)

男子レスリングはフリースタイルとグレコローマンの2種目が行われ、各種目6階級に分かれて戦います。

フリースタイルとグレコローマンの大きな違いは「攻撃が許されている範囲」で、フリースタイルは体のども部分を攻撃しても良い一方、グレコローマンは相手の腰から下を掴むことは禁じられています。

女子レスリングはフリースタイルの1種目のみで全6階級に分かれて戦います。

レスリングは各階級で銅メダリストが2人?

オリンピックのレスリング競技では各階級に銅メダリストが2人いることはご存じですか?

オリンピックにおけるレスリングの歴史は古く、第1回アテネ大会から始まり、第2回パリ大会を除くすべての大会で実施されています。また、銅メダリストが2人誕生するようになったのは2008年に開催された北京大会からです。

では、なぜレスリングは各階級に銅メダリストが2人も誕生するようになったのでしょうか?

この理由について明言されていませんが、おそらく柔道に合わせたのではないかと思われます。

オリンピックにおける柔道はレスリングに比べ歴史は浅く、初めて正式種目として開催されたのは1964年の東京大会からですが、その時から銅メダリスト2人制が採用されています。

ちなみに柔道で銅メダリスト2人制が採用されている理由としては、競技全体の競争力と質の向上のためと言われており、レスリングもそれにあやかったのではないかと思われます。

レスリング敗者復活戦の仕組みとは?

オリンピックのレスリングでは敗者復活戦というルールが設けられており、試合に1度敗れた選手でも3位(銅メダル)獲得のチャンスがあります。

ただ、どのような選手が敗者復活戦に出場できるのかなど仕組みはやや複雑で、理解するのが難しいのは事実です。

理解できない人のためにトーナメント表を用いて敗者復活戦の仕組みやルールについてわかりやすく解説していきたいと思います。

まずはこちらのトーナメント表をご覧ください。

レスリング敗者復活戦の仕組み・ルール解説!本戦トーナメント表その1

A選手からP選手までの16人が出場したトーナメント表で、優勝(金メダル)はA選手準優勝(銀メダル)はJ選だったと仮定します。

ではこのトーナメントの結果において、敗者復活戦に出場できる選手はどの選手だと思いますか?

正解はこちらになります。

レスリング敗者復活戦の仕組み・ルール解説!本戦トーナメント表その2

今回のトーナメントで敗者復活戦に出場できる選手は、

優勝したA選手に1回戦で負けたB選手
優勝したA選手に2回戦で負けたC選手
優勝したA選手に3回戦(準決勝)で負けたF選手

準優勝したJ選手に1回戦で負けたI選手
準優勝したJ選手に2回戦で負けたL選手
準優勝したJ選手に3回戦(準決勝)で負けたO選手

の合計6名の選手が敗者復活戦に進出できます。

簡単に言い換えると、金メダリストに負けた選手と銀メダリストに負けた選手がそれぞれ敗者復活戦に進出できるのです。

つまり敗者復活戦に出場できる選手が最終的に決定するのは、決勝戦の組み合わせが決まってからになります。

 

続いて、敗者復活戦はどのような組み合わせになるのでしょうか?

こちらのトーナメント表をご覧ください。

レスリング敗者復活戦の仕組み・ルール解説!本戦トーナメント表その3

本戦が行われたトーナメント表をもとに敗者復活戦の組み合わせが決定されます。

本戦トーナメント表の左半分がAブロック、右半分がBブロックという感じで2つのグループに分けられます。

敗者復活戦に進出する6名をトーナメントに表すとこうなります。

レスリング敗者復活戦の仕組み・ルール解説!敗者復活戦トーナメント表その1

ここで1つ重要なポイントがあります。

敗者復活戦のトーナメント表を見たらわかると思いますが、各ブロックで3人の選手が銅メダルをかけて対戦するわけなので、敗者復活戦1回戦は不戦勝(シード)の選手が出てきます。

この敗者復活戦1回戦でシードを獲得できる選手は本戦の準決勝まで進出した2選手になります。

せっかく準決勝まで進出したのに、1回戦や2回戦で敗れた選手と同等というのはやや不公平なので、敗者復活戦ではシードが与えられるわけです。

では、この敗者復活戦において以下のような結果になったと仮定します。

レスリング敗者復活戦の仕組み・ルール解説!敗者復活戦トーナメント表その2

敗者復活戦のAブロックでは、
1回戦でB選手とC選手が対戦し、B選手が勝利。
続く3位決定戦でF選手とB選手が対戦し、F選手が勝利

敗者復活戦のBブロックでは、
1回戦でI選手とL選手が対戦し、L選手が勝利。
続く3位決定戦ではO選手とL選手が対戦し、L選手が勝利

今回のトーナメント結果においては、敗者復活戦を制したF選手とL選手の2名が銅メダルを獲得したことになります。

この敗者復活戦のトーナメント表を見て勘のいい方はわかると思いますが、レスリングにおいては本戦の1回戦で敗れた選手でも、銅メダルを獲得できるチャンスがあるわけです。

ただ1回戦や2回戦で敗れた場合でも、決勝戦の組み合わせが決定するまで選手は気持ちが切れないということにもなります。

選手にとってはモチベーションの維持が少し大変ですね。

もし日本代表選手がトーナメントで敗れた場合は、その対戦相手が決勝戦に行くことを願いましょう!

以上がオリンピックのレスリングにおける敗者復活戦の仕組みやルールでした。

まとめ

今回はオリンピックのレスリング競技における銅メダリストが2人いる理由や敗者復活戦の仕組みやルールについて紹介しました。

今回の内容を簡単にまとめると以下になります。

  • レスリングで銅メダリスト2人制が採用されている理由は、柔道のトーナメントルール真似したため。(レスリング競技全体の競争力と質向上のため)
  • レスリングで敗者復活戦に出場できる選手は、金メダリストと銀メダリストにトーナメントで敗戦した選手。
  • 敗者復活戦は2つのブロックに分けられ、3位決定戦で勝利した2選手に銅メダルが授与される。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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